ゾロアスター教 (講談社選書メチエ)
価格: 1,575円 レビュー評価:5.0 レビュー数:7
イラン系越境英語作家ナヒッドゥ・ラチュリンの小説を読んでいたら(『炎を超えて』Jumping over Fire、City Light Books 2005)、ゾロアスター教に起源を持つ火の上を飛び越える新年の遊びに主人公が興じる場面があって、現代のイランにもゾロアスター教がまた生き残っているのかと知ってちょっと驚いた。イスラム神権政治の行き過ぎに対する抵抗として敢えてゾロアスター教の遺物を持ち出してきたのかとも思ったが、古典の『ハーフィズ詩集』(東洋文庫)を読んだ時も、ゾロアスター教徒の営む酒場が出てきたり、イランにおけるイスラム社会とは伝統的に決して一枚岩ではないのだと認識を新たにすると